解決済 113F48 07.循環器

心タンポナーデを合併したスタンフォードA型動脈解離の初期対応について

113F48の問題の解説で心タンポナーデ合併が疑われるスタンフォードA型の大動脈解離の初期検査で心タンポナーデをなんとかすべく胸部CT検査ではなく、心エコー検査を行うことが回答となっておりその根拠が、心エコー検査でも解離わかるし、とりあえず心タンポナーデを処理しなければならないというものでしたが、解離している状態で心タンポナーデを治して血圧が高くなると解離が悪化してしまうから先に解離の処置をするという意見もありました。どちらを先に処置するかはやはり、その時の血圧や心臓外科医がいるかいないかなどの状況によるものなのでしょうか?それともガイドラインなどで決まっているものなのでしょうか?

回答2件

  • 偽腔開存型stanfordA として話を進めます。
    まずERを想像していただきたいのですが、必ずまずエコーを当てます。
    CTに行けるのは血行動態が安定した人だけです。もちろん臨床的に明らかに解離が疑われればなんとかCTを撮ってそのままオペ室なんてことも可能ですが。。
    オペ室にさえ入ればものの5分ほどで開胸して心タンポも直接解除できます。
    オペ室の準備がまだできないが、心臓が止まりかけているのであれば、エコー下に心嚢穿刺をすべきでしょうし、すぐにオペ室に行けるならオペで十分です。

    ちなみに心タンポを解除すると解離が悪化するというのはあまり分かりません。
    ERでは十分降圧、鎮痛鎮静しながら手術まで待機しますし、解離の最終形態が心タンポ、AR、RCA梗塞ですので、悪化とかは考えなくて大丈夫です。

    • 詳細な説明ありがとうございます。
      勉強になりました。

コメントを投稿する

ログインするとコメントを投稿することができます。

  • 問題参照 113F48

    70歳の女性。胸背部痛のため救急車で搬入された。自宅で家事中に突然、胸背部痛を訴え、その後意識が低下したため夫が救急車を要請した。健診で血圧が高いと指摘されたことがある。ADLは自立しており、発症前の状態はいつもと変わりなかった。搬入時、意識レベルはJCS III-100。心拍数100/分、整。上肢の血圧は 計測不能。下肢の血圧は70mmHg(触診)。呼吸数30/分。SpO2計測不能。頸静脈の怒張を認める。橈骨動脈は両側とも微弱にしか触知しないが、両側頸動脈と両側大腿動脈は触知する。胸部聴診でI音とII音が減弱している。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢に網状皮斑を認める。

    最も優先される検査はどれか。

    • a 下肢静脈超音波検査
    • b 心エコー検査
    • c 胸椎MRI
    • d 頭部CT
    • e 胸部CT
  • 関連トピック