113F57

64歳の男性。心停止のため救急車で搬入された。職場で突然倒れたため、同僚が救急車を要請した。救急隊到着時に隊員により心停止が確認され、心肺蘇生が開始された。現場で救急隊員によりAEDを用いて電気ショックが実施された。胸骨圧迫ならびにバッグバルブマスクを用いた人工呼吸、さらに2分おきに電気ショックを実施しながら、病院に到着した。搬入時、救急隊のストレッチャーから処置台に移動し、胸骨圧迫を継続した。

次に優先して行うべきなのはどれか。

血圧測定
気管挿管
電気ショック
肩をたたいて反応を確認
心電図モニターの波形観察

解答: e

113F57の解説

心停止にて搬入された64歳の男性。AEDにて電気ショックを複数回実施し、以降胸骨圧迫ならびにバッグバルブマスクを用いた人工呼吸を施行されている。病院に到着し処置台に移動した直後の行動を問うている。処置台に移動してまず行う行動というのが今回のポイントである。一見どれも必要な処置であるし、実際は複数の医師がいればb、eをほぼ同時に行う。ただし、自分しか医師がいなかった場合を考えるとこの問題は非常に重要であり確実におさえておきたい。
a 脈拍が確認された後に行う。選択肢の中では優先順位は低い。
b バックバルブマスクによる人工呼吸ではなく気管挿管を行うことで、呼吸管理をしやすくなる。平行して準備したい処置である。
c 電気ショックの前には必ず波形を確認し、電気ショックが必要かどうか判断する。わずかではあるがeが先である。
d 心停止時に意識がないのは当たり前である。心拍が再開してから確認する。
e 正しい。救急隊により絶え間ない胸骨圧迫がなされていたので、まずは現在の波形を確認する。

正答率:56%

テーマ:心肺停止患者に優先して行うべきこと

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