111I38

救急外来で小児を診察した研修医から指導医への報告を次に示す。

研修医「2歳の女の子です。5日前から39℃の発熱が持続するため来院しました。2日前に自宅近くの診療所を受診し解熱薬を処方されています。呼吸数30/分、脈拍144/分で、診察所見としては咽頭発赤とイチゴ舌があり、体幹に発疹を認めることから溶連菌感染症を疑います」

指導医「溶連菌感染症は重要な鑑別疾患だね。でも川崎病の可能性はどうかな」

川崎病との鑑別診断のために追加して確認すべきなのはどれか。3つ選べ。

眼球結膜充血
耳下腺の腫脹
頬粘膜の白斑
頸部リンパ節腫脹
手指の腫脹

解答: a,d,e

111I38の解説

イチゴ舌をみたら溶連菌感染(猩紅熱)のほか、川崎病も鑑別に挙げる必要がある。教育的な良問と言えよう。回答にあたっては川崎病の診断項目を選べばよい。
a・d・e 正しい。川崎病の診断項目に含まれる。
b 流行性耳下腺炎を疑った際に確認する。
c 麻疹(Koplik斑)を疑った際に確認する。
110B40の類題。

正答率:81%

テーマ:川崎病と溶連菌感染症の鑑別ポイント

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