111I39

急性縦隔炎で正しいのはどれか。3つ選べ。

慢性化しやすい。
食道穿孔から発症することがある。
癌性胸膜炎から発症することがある。
深頸部膿瘍から拡がるものは重篤化しやすい。
治療は抗菌薬投与と外科的ドレナージである。

解答: b,d,e

111I39の解説

a 慢性化はしにくい。
b 正しい。「〜ことがある」という選択肢は世界人口70億人のうち1人でも存在すれば×にはできないので、問題として出題された際には正答となることが圧倒的に多い。が、以下で述べるように本問ではdとeが確実に正しいため、bかcか、究極の選択を迫られる。食道が穿孔すれば縦隔に炎症は広がり、急性縦隔炎を呈するため、bは正解。
c 癌細胞が胸膜へ転移し、さらに縦隔へ炎症を及ぼす可能性はゼロとは言えない。が、そのケースでは炎症波及まで時間がかかり、急性の経過はみない。
d 正しい。一般にどんな感染症でも膿瘍が背景にあると重篤化しやすい。そのため、炎症の波及先への対応にとどまらず、原発の膿瘍をドレナージすることが重要となる。
e 正しい。急性縦隔炎には抗菌薬投与と縦隔掻爬ドレナージが有効。
※dとeについては107B48で出題がある。

正答率:61%

テーマ:急性縦隔炎について

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