お世話になります。
インスリンによってトリグリセリドが低下するのは理解できるのですが、Friedewaldの式を考えるとTGの低下によって総コレステロールも低下するのではないかと考えてしまいました。なぜ総コレステロールは低下しないのでしょうか?
TAKUWANさん
111C25を解いていて思い出したのですが、総コレステロールは食事に関係なくあまり上下しないようです。
http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/179.html
生理的にインスリンが分泌される時(=食後)はトリグリセリドが200を超えるため、Friedewaldの式に当てはめて考えることができなくなるので、トリグリセリドだけ下がって総コレステロールが一定というのもありえるのではないでしょうか。医原性に、DKAとかにインスリン投与したらわからないですが、そもそもインスリンが枯渇している状況ではトリグリセリドが上昇するはず(100C19・113D23)なのでFriedewaldの式はやっぱり成立しないと考えます。あんまりこれまでDKAでトリグリセリドをチェックすることはなかったんですが、こうして眺めるとインスリンは糖やKだけでなくて脂質代謝でも重要なのですね。DKAの偽性低Naの原因は血糖だけでなくてTGも関係してるのかもしれません。
http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-kameda-150601.pdf
前の方が仰っている通り、
Friedelwaldの式は TG≦400(空腹時採血)で成立し、
TG≧400(食後採血)の場合は nonHDL-C=TC-HDL-C (LDL-C直接法)
を考えるのが正しいと思います.
質問された方の疑問点に対して、より直接的な答えとなるかも?と思い、補足させていただきます.
Friedelwaldの式におけるTGは、TG自体を表しているわけではない、という点です.
TC=LDL-C + HDL-C + VLDL-C
上式において、
・VLDL-C はVLDL-TG のほぼ20%であるため、TG÷5 と表すことができる
・ただし 血清TG=VLDL-TG である条件下で成立する
ゆえに、インスリン作用により血中TG自体が低下したとしても、TCの値には変化を及ぼさないと考えられます.
不足や誤りがありましたらご指摘ご指導お願いいたします.
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