解決済 112A16 03.血液

APLを背景としたDICに対する治療について

いつもお世話になっております。
112A16の選択肢eの解説で、「APLを背景としたDICに対する治療においてヘパリンは禁忌」
という記載がありますが、これはなぜでしょうか?
DICに対してはヘパリンとアンチトロンビンの投与が行われると思うのですが、
APLの背景がある場合なぜ使えないのでしょうか?
分かる方がいれば、ご教授願います。

回答2件

  • まもっちさん
    このスライドを見ると、①DICには凝固優位型と線溶優位型がある②APLは線溶系優位である③治療は基礎疾患の治療が不可欠である と書いてありますね
    https://www.med.kindai.ac.jp/transfusion/ketsuekigaku11.pdf
    APLはそもそも凝固が亢進せずに出血傾向をきたしているから、抗凝固療法であるヘパリンやアンチトロンビンは禁忌になるのではないでしょうか

    • わかりやすい解説ありがとうございます。
      APLに合併するDICは線溶系優位型なので、
      ヘパリンやアンチトロンビンなどの抗凝固薬を入れるのではなく、
      むしろ血小板や凝固因子の補充を優先させるのですね。
      理解できました。ありがとうございます。

コメントを投稿する

ログインするとコメントを投稿することができます。

  • 問題参照 112A16

    50歳の女性。全身の皮下出血と鼻出血とを主訴に来院した。特に誘引なく右肩の紫斑が出現した。その後大腿や下腿にも紫斑が出現し、今朝から鼻出血が止まらないため受診した。5年前に乳癌に対して手術と抗癌化学療法とを受けた。血液所見:赤血球278万、Hb 8.8g/dL、Ht 25%、白血球700、血小板5.1万、PT-INR 1.2(基準0.9〜1.1)、APTT 30.6秒(基準対照32.2)、血漿フィブリノゲン74mg/dL(基準200〜400)、血清FDP 110μg/mL(基準10以下)、Dダイマー9.6μg/mL(基準1.0以下)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。

    この患者に対する治療薬として適切なのはどれか。

    • a 抗エストロゲン薬
    • b 全トランス型レチノイン酸
    • c トラネキサム酸
    • d ドセタキセル
    • e へパリン
  • 関連トピック