114B37

68歳の男性。ふらつきを主訴に来院した。10年前に胃癌で胃全摘術を受けている。3か月前から歩行時のふらつきを自覚し、特に階段を降りるときに足元を確認しないとよろけることがあった。1か月前から両足にじんじんとしびれる感じを自覚するようになったという。今朝、洗顔時にふらついて洗面台に頭をぶつけたため受診した。眼球運動は正常で眼振は認めない。上肢の腱反射は正常である。膝蓋腱反射は亢進しているが、アキレス腱反射は低下している。立位で体幹の動揺があり閉眼時に増強する。

想定される障害部位はどれか。

後頭葉
大脳基底核
小脳
脊髄後索
神経筋接合部

解答: d

114B37の解説

高齢男性のふらつき。10年前の胃全摘術の既往と、深部覚障害を疑わせる記載(位置覚→ふらつきなど、振動覚→じんじんしびれる感じ)から、亜急性連合性脊髄変性症を考えたい。この疾患は脊髄が病変の主座である。よって、深部覚障害がみられていることと合わせ、脊髄後索が正解。

正答率:98%

テーマ:亜急性連合性脊髄変性症の障害部位

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