113C44

25歳の女性。妊娠12週の初産婦(1妊0産)。本日朝から性器出血があり完全流産となった。妊娠初期検査で、血液型はO型RhD(-)、間接Coombs試験は陰性。

本日の対応として優先すべきなのはどれか。

経過観察
直接Coombs試験
ハプトグロビン投与
抗ヒトRhD抗体投与
副腎皮質ステロイド投与

解答: d

113C44の解説

25歳女性が妊娠12週で完全流産となった。血液型はRhD(−)であり、初産婦かつ間接Coombs試験は陰性という事実からは抗D抗体を所持していない。この状況で胎児のRhD(+)の赤血球に感作してしまうと抗D抗体を産生してしまい、次子以降の妊娠時にトラブルが予想される。現時点では感作を予防すべく、抗ヒトRhD抗体投与が有効。
a 経過観察では感作してしまう。
b すでに間接Coombs試験で抗体の有無をチェック済みであり、さらに直接Coombs試験を実施する必要はない。
c ハプトグロビンは溶血にて低下する。が、特に今溶血がみられているわけでもなく、ハプトグロビンが低下している自体も予想されない。
d 正しい。上記の通り。
e 妊娠34週未満の肺サーファクタント不十分な児を娩出せねばならないときなどに副腎皮質ステロイド投与は有効。

正答率:73%

テーマ:Rh陰性初産婦が完全流産した際の対応

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