113B45

既往歴:20年前から糖尿病、高血圧症と診断され、内服治療を続けていた。

生活歴:喫煙歴は65歳まで20本/日を45年間。飲酒は焼酎2合/日を週3日。

搬入時に行った静脈採血の結果は以下のとおりであった。

検査所見:血液所見:赤血球322万、Hb 10.1g/dL、Ht 31%、白血球8,800、血小板11万。血液生化学所見:AST 92U/L、ALT 78U/L、尿素窒素82mg/dL、クレアチニン9.8mg/dL、血糖228mg/dL、Na 142mEq/L、K 9.8mEq/L、Cl 112mEq/L、Ca 8.6mg/dL。CRP 2.3mg/dL。

院内救急コールで駆け付けた内科および外科病棟当直医が、救命救急センターの研修医、指導医とともに心肺蘇生を継続した。その後も心拍は再開せず、患者の死亡が確認された。かかりつけ医に連絡をとると、この患者は糖尿病腎症による慢性腎不全のため、近々人工透析の導入予定で、最終受診は1週間前であった。

死亡診断書を交付できないのはどれか。

死亡確認を行った内科病棟当直医
救命処置を補助した外科病棟当直医
電話で死亡報告を受けたかかりつけ医
救命処置を行った救命救急センターの指導医
救命処置を行った救命救急センターの研修医

解答: c

113B45の解説

死亡診断書交付についての出題。この患者は糖尿病腎症による慢性腎不全のため、近々人工透析の導入予定で、最終受診は1週間前であったという。診療継続中の患者が最終診察後24時間以降に死亡した場合には、死亡後に改めて診察する必要がある。
a 死亡確認を実際に行った医師は交付可能。
b・d・e 救命処置に携わった医師は交付可能。
c 誤り。かかりつけ医の最終受診は1週間前であり、このケースでは改めて診察することなく死亡診断書を交付してはならない。

正答率:96%

テーマ:【長文2/2】死亡診断書を交付できない医師

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