112D51

65歳の男性。飲酒後の悪心と上腹部痛とを主訴に来院した。身長165cm、体重90kg。体温37.5℃。脈拍112/分、整。血圧108/60mmHg。腹部は平坦で、上腹部に圧痛を認める。尿所見:蛋白(―)、糖(―)、潜血(―)。血液生化学所見:総ビリルビン0.8mg/dL、AST 35U/L、ALT 30U/L、アミラーゼ 2,540 U/L(基準37〜160)、尿素窒素19mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL。腹部超音波検査を行ったが、消化管ガスのため上腹部の観察は困難であった。

次に行うべき検査はどれか。

血管造影
腹部造影CT
上部消化管造影
上部消化管内視鏡検査
内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉

解答: b

112D51の解説

高齢男性の飲酒後の悪心と上腹部痛。アミラーゼの高度上昇があり、急性膵炎を疑う。
a 時間がかる手技なわりに、急性膵炎の診断には直結しない。
b 正しい。急性膵炎の診断に有用。
c・d 消化管内の病変をみる際に用いる。
e ERCPは急性膵炎のリスク。禁忌である。

正答率:98%

テーマ:急性膵炎の検査

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