Sheehan症候群(続発性副腎機能低下症)において、Naが下がるのにカリウムが上がらない理由を教えて下さい。
原発性副腎機能低下症(Addison病)とは異なり、Sheehan症候群ではアルドステロンの分泌は保たれるため、カリウムが上がらないということは理解できたのですが、コルチゾールのアルドステロン様作用によって低Naは引き起こされるのに、高Kが起こらないのはどうしてなのでしょうか?
コルチゾールが腎の遠位~集合管のNa/Kポンプに機能しているとすれば、Naが下がると同時にKが上がるのではないのか…と思ったのですが、コルチゾールのアルドステロン様作用の作用点はアルドステロンとは違う機序なのでしょうか?
「AldはRAA系で主に調節されるため、Kは変動しない。コルチゾールのAld作用は微弱であり、Ald実物に抗えない」というのがお決まりの解説手法なのですが、僕もこの導き方には疑問を感じています。お詳しい方がいたら、是非教えてください。
なお、一部の成書では「K上昇」と示されているものもあったと記憶しています。「疫学的に大半の患者ではKが正常〜上限程度に留まる」「もちろんKが上昇する患者も存在する」ということなのかもしれません。
コルチゾールの分泌は下垂体のACTHにより制御される。その上の視床下部などではCRHとAVPがACTHの分泌を制御する。シーハン症候群ではコルチゾール低下しているのでAVP高値。SIADHのような病態になり低Na、K正常。
なのかなあと自分は理解しています。
コルチゾールのアルドステロン作用についてはどの程度なのかわかりませんが…
自分もぽんずんぽさんと同様の考え方で解いてます。
各予備校が提唱する「コルチゾールのアルドステロン作用は微弱」という理論は残念ながら理解できませんでした。
色々自分で調べた上で、コルチゾールがアルドステロン作用を呈するのはコルチゾールがアルドステロン受容体に結合できるほどの濃度が高い場合ということで理解しています。例えば、クッシング症候群やグリチルリチン(甘草など)によって11βヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼが抑制されている時(偽性アルドステロン症)です。
今回の問題のように、コルチゾールが増加していない場合はコルチゾールはアルドステロン作用を呈さないと考えます。
低Naの理由はコルチゾールのアルドステロン作用ではなくぽんずんぽさんのご説明の通りで、バソプレシン上昇によるものだと考えています。
皆様ありがとうございます!
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