解決済 112F69 21.救急

三環系抗うつ薬でCK上昇の理由

いつもお世話になっております。112F69~71についてです。
回答に対しての疑問はないのですが、問題文でCK1,500と上昇しており、その理由がよく分かりません。
体温が38.6度と上昇していること、三環系抗うつ薬を服用した可能性があることから、悪性症候群を発症したのかもしれないと考えたのですが自信がありません。
直前期のお忙しいところ恐縮ですが、宜しくお願い致します。

回答2件

  • 三環系抗うつ薬による悪性症候群はcase reportレベルだとあるそうですが、そもそも稀なようです。典型的には105B56110I52のように向精神病薬やレボドパなどのドパミンイジる系で発症します。

    薬剤性の横紋筋融解症と捉えることも考えましたが、尿潜血を認めないことやCr、BUNが動いていないことを考えるとあまり考えにくいと思います。

    そうなると、強直間代発作による一過性のCK上昇と考えるのが自然な気がします。
    CK1500はそこそこバク上がりしているイメージですが、実は強直間代発作後でもCKが数万単位まで上昇することもあることが知られています。https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsicm/16/3/16_3_242/_pdf/-char/ja

    • なるほど。
      強直間代発作による一過性のCK上昇ということで、自分なりに納得できたと思います。
      丁寧な説明、ありがとうございました。

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  • 問題参照 112F69

    次の文を読み、69〜71の問いに答えよ。

    中年の女性。意識障害のため救急車で搬入された。

    現病歴:ホテルの部屋で倒れているのを従業員が発見し、呼びかけに反応が乏しいため救急車を要請した。救急隊到着時にはけいれんしていたが、搬送開始直後に治まった。

    既往歴:不明

    生活歴:不明

    家族歴:不明

    現 症:意識レベルはJCS II-20。身長160cm、体重50kg。体温38.6℃。心拍数106/分、整。血圧94/50mmHg。呼吸数24/分。SpO2 100%(マスク5L/分酸素投与下)。皮虜はやや乾燥。瞳孔径は両側6.5mmで、対光反射は両側やや緩慢。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内は乾燥している。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音は減弱している。四肢に麻痺はなく、腱反射は正常。

    検査所見:尿所見:蛋白(―)、糖(―)、ケトン体(―)、潜血(―)、沈渣に白血球を認めない。血液所見:赤血球450万、Hb 13.9g/dL、Ht 42%、白血球11,200、血小板16万、PT-INR 1.2(基準0.9〜1.1)。血液生化学所見:総蛋白7.0 g/dL、アルブミン3.9g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、直接ビリルビン0.2mg/dL、AST 46U/L、ALT 32U/L、CK 1,500U/L(基準30〜140)、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン 0.8mg/dL、血糖98mg/dL、Na 141mEq/L、K 4.5mEq/L、Cl 102mEq/L。動脈血ガス分析(マスク5L/分酸素投与下):pH 7.35、PaCO2 28Torr、PaO2 100Torr、HCO3- 15mEq/L。心電図は洞調律で不整はないが、QRS幅が広がりQT間隔の延長を認める。ST-T変化を認めない。胸部エックス線写真で心胸郭比と肺野とに異常を認めない。頭部CTに異常を認めない。

    ホテルの部屋のごみ箱に錠剤の空包が多数捨ててあったとの情報が得られた。

    最も可能性が高い薬物はどれか。

    • a 麻薬
    • b コリン作動薬
    • c 三環系抗うつ薬
    • d 交感神経作動薬
    • e ベンゾジアゼピン系睡眠薬
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