いつもお世話になっております。あたらしいシリーズ循環器で108I63の問題解説を見ていたときに、穂積先生からⅢ音・Ⅳ音が聴取されるため心不全であるという話がありました。テキストではMRでⅢ音、ASでⅣ音が聞かれると記載がありましたが、これは弁膜症から心不全になった場合の話だったのでしょうか?細かいところで申し訳ありませんが、ご存知の方いらっしゃればご教授いただければ幸いです。
元々III音IV音は心不全を示唆するけど、別に心不全なくてもMR,ASでもみられるよっていう風に覚えると簡単だと思います。詳しくは以下に。一番下のリンクは開くと心音について詳しく書いてあって勉強になります。(そんなに細かく覚えなくてもいいという意見もある)
https://blog.goo.ne.jp/yasuharutokuda/e/0a3d49c4691a89db19931ec96ed95f99
III音は通常は心不全を示唆するが、30歳以下では正常でも聴取されることがある(生理的Ⅲ音)。
その他、心室の拡張期容量負荷(左心系では僧帽弁閉鎖不全症、心室中隔欠損症、動脈管開存症など。右心系では心房中隔欠損症や三尖弁閉鎖不全症など)では、心不全がなくてもⅢ音が聴取されることがある。
と書いてありました。
http://heart-clinic.jp/心音の聴診/
Ⅳ音は、心房音です。正常では聞こえません。Ⅳ音が聞こえる時は、病的Ⅳ音というわけです。肥大型心筋症や高血圧性心疾患で心筋肥厚(左室肥大)があり、左室の伸展性が悪い状態で(拡張障害)左房収縮で代償しようとすると左室拡張末期が急に上昇して聴かれる頻度が高くなります。Ⅲ音は心不全にならないと聞こえませんが、Ⅳ音は、心不全がなくても(前段階)心肥大の段階で見つけるとことができます。
しぶいかなこさん
Ⅲ音は心不全の診断に用いられるFramingham基準の大基準にも記載があり、心不全の診断に有用らしいです。(表10参照)cf.111C15
http://www.j-circ.or.jp/old/guideline/pdf/JCS2017_tsutsui_h.pdf
Ⅲ音は心エコーのE波に対応しているらしいので、心エコー所見でE/Aが高い人は注意深く聴診してみましょう(自分もなかなか聴取するの難しいんですが……)。
https://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:UmJCdkHJQN0J:plaza.umin.ac.jp/~NEJM/data2003/06/0306-a1.html+&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp
エコー所見も重要ですが、結局は詳細な問診と身体診察が心不全の診断には必須らしいです。
http://tnagao.sblo.jp/article/54575524.html
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