解決済 110I59 06.呼吸器

手術侵襲に伴うアシドーシス

この問題に限らず手術侵襲によって代謝性アシドーシスになる機序をお教えいただきたいです。
ご回答の方よろしくお願い致します。

回答2件

  • 一般に生体侵襲が加わると、身体はアシドーシスになりやすいですね。
    http://medical-friend.co.jp/pdf/sintaikei/shuujutsukikango.pdf
    ↑の005ページのフローチャートがわかりやすいと思います。
    この中でたとえば「インスリン拮抗&血糖上昇」すれば糖尿病性ケトアシドーシス〈DKA〉的な方向性に進むでしょうし、「尿量減少」すれば腎不全的な方向性に進みます。
    これらが総合的に代謝性アシドーシスを誘発していきます。
    (むろん局所的にはアルカローシスに引っ張るベクトルも存在するでしょうが、それはシーソーのバランス問題であり、アシドーシスの方向性のほうが強いです)

    • 穂澄先生、ご丁寧な解説ありがとうございました!
      この問題においては特にどの機序でアシドーシスになっているのかが難しかったのですが、なんとか理解することができました。フローチャートもとても参考になりました。

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  • 問題参照 110I59

    74歳の男性。肺癌の診断で左上葉切除とリンパ節郭清術とを行い入院中である。術後8日目に呼吸困難を訴え発熱も出現した。現在、身長168cm、体重63kg。体温38.3℃。脈拍116/分、整。血圧106/74mmHg。呼吸数20/分。両側の胸部でfine cracklesを聴取する。血液所見:赤血球418万、Hb 11.4g/dL、Ht 35%、白血球15,300(桿状核好中球10%、分葉核好中球70%、好酸球2%、好塩基球1%、単球3%、リンパ球14%)、血小板13万、Dダイマー0.8μg/mL(基準1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL、アルブミン2.9g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、直接ビリルビン0.5mg/dL、AST 35U/L、ALT 16U/L、LD 420U/L(基準176〜353)、ALP 127U/L(基準115〜359)、尿素窒素25mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL。CRP 15mg/dL。動脈血ガス分析(マスク8L/分 酸素投与下):pH 7.25、PaCO2 35Torr、PaO2 84Torr、HCO3- 15mEq/L。術前の胸部エックス線写真(A)と胸部CT(B)及び術後8日目の胸部エックス線写真(C)と胸部CT(D)とを別に示す。心エコー検査で、左室壁の運動は良好であり心機能低下を認めない。
    可能性の高い疾患はどれか。
    • a 膿胸
    • b 無気肺
    • c 気管支断端瘻
    • d 肺血栓塞栓症
    • e 急性呼吸促迫症候群〈ARDS〉
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