*2018年テストゼミ基礎編、呼吸器に入っている問題についての質問です。
まだ受講されていない方は以下ネタバレになってしまうので閲覧のご注意をお願いします。
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no.118, 92e30
問題文
64歳男性。1年前からチョコレート色の痰が毎日出るため来院した。50歳頃から体動時の息切れがあった。9歳のとき結核性胸膜炎に罹患した。体温36.5度、脈拍70回/分、整。右胸部にcoarse cracklesを聴取する。
血液所見:赤沈40mm/1hr, 赤血球508万, Hb13.9g/dl, 白血球9300。CRP 1.4mg/dl。胸部X線写真を以下に示す。
最も考えられるのはどれか。
a急性肺炎
b膿胸
c血気胸
d胸膜中皮腫
e肺化膿症
正答:b
(古い問題なので公式のpdfが見つかりませんでした。画像もないです。すみません)
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この問題でb膿胸とd胸膜中皮腫とで悩みました。
僕の中では膿胸というともっと熱が上がってWBC, CRPもガンガン上昇してすぐドレナージを!というイメージだったのですが今回は赤沈がちょこっと上がっているくらいしか炎症所見が見られませんでした。また1年もの経過があるのは長すぎじゃないかなと考えbは切ってしまいました。
(膿胸のイメージ;112E44)
かといってdの胸膜中皮腫なら全周性の胸膜肥厚を見るためにCTや職業歴は欲しかったのでこれも微妙。。。と思いました。
最終的に右肺の画像で心臓右縁と側胸部において透過性低下してることが胸膜肥厚を示唆し、滲出性胸水が二ボーを作ったと考えdを選んでしまいました。
他にこの2選択肢を上手に切る考え、臨床背景などがありましたらどなたかご教授お願いします。
本症例では結核性の慢性膿胸と考えられます。
ゆえにガンガン系とは一線を画しています。
穂澄先生
お返事ありがとうございます。
緩やかな膿胸もあると覚えておきます。
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次の文を読み、44、45の問いに答えよ。
86歳の男性。右胸部痛と食欲不振とを主訴に来院した。
現病歴:10年前からCOPDのために外来通院中であった。2週間前から微熱、全身倦怠感および食欲不振を自覚していた。昨日、右胸部痛が出現し、本日夜間に39.0℃の発熱と右胸部痛が増悪したため、救急外来を受診した。
既往歴:COPDと高血圧症のため通院中である。
生活歴:妻および長男夫婦と同居している。喫煙は20本/日を70歳まで50年間。飲酒はビール350mL 2、3本/日を50年間。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。身長160cm、体重52kg。体温38.8℃。脈拍100/分、整。血圧120/68mmHg。呼吸数24/分。SpO2 86%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔と咽頭とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。甲状腺と頸部リンパ節とを触知しない。心音に異常を認めないが、右胸部で呼吸音が減弱している。打診では右肺で濁音を呈する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢の筋力は保たれている。腱反射に異常を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球355万、Hb 12.1g/dL、Ht 36%、白血球16,500(桿状核好中球25%、分葉核好中球65%、好酸球1%、単球2%、リンパ球7%)、血小板40万。血液生化学所見:総蛋白5.9g/dL、アルブミン2.2g/dL、AST 29U/L、ALT 18U/L、LD 173U/L(基準176〜353)、ALP 223U/L(基準115〜359)、γ-GTP 44U/L(基準8〜50)、CK 260U/L(基準30〜140)、尿素窒素35mg/dL、クレアチニン1.6mg/dL、血糖161mg/dL、HbA1c 5.7%(基準4.6〜6.2)、Na 131mEq/L、K 4.3mEq/L、Cl 97mEq/L、Ca 8.4mg/dL。CRP 31mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.55、PaCO2 32Torr、PaO2 56Torr、HCO3- 28mEq/L。心電図で異常を認めない。臥位のポータブル胸部エックス線写真(A)と胸部CT(B、C)とを別に示す。
この画像所見をきたす原因として最も考えられるのはどれか。