日頃お世話になっております。
誤肢ではありますが、テキスト上でも気になったので質問させていただきます。
消化管穿孔では腹膜炎などを引き起こしかねないため消化管造影は禁忌だと記憶していますが、Mallory-Weissならともかく全層性のBoerhaaveでは縦隔炎を考えると食道造影を行うのは禁忌にはならないのは何故でしょうか?
消化管造影では大抵、バリウム造影剤を使います。なぜなら造影剤の中で最も安く、レントゲンに写りやすい。また、体内に吸収されないため、副作用が少ない。そのうえ、消化管の粘膜まで詳しく観察できるためです。
しかし消化管穿孔の場合は体内に吸収されないバリウムは造影剤として向いていません。体内に残存してしまうからです。
そこでBoerhaaveでは体内で吸収されるガストログラフィン(イオン性ヨード造影剤)を用いて検査します。体内に吸収されますから、縦隔内に残存し縦隔炎を起こすことはありませんね。
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