116D26

39歳の男性。複視を主訴に来院した。長時間のトラック運転中に、センターラインが二重に見えることがある。視力は両眼ともに裸眼で1.2であり、前眼部、眼底に異常を認めない。ペンライトと遮閉板を用いて遮閉試験を行ったところ、図のような右眼の動きがみられた。左眼も遮閉により同様の動きを示した。

病態の説明として正しいのはどれか。

遠視に起因する。
頭蓋内病変が原因である。
動眼神経麻痺を伴っている。
間欠性外斜視に認められる。
遮閉時に内向きの眼位ずれがある。

解答: d

116D26の解説

【プロセス】
①複視
②遮閉試験では左右とも遮蔽時に外転、遮蔽をはずすと元に戻る
☞②からは間欠性外斜視を考える。間欠性外斜視では疲労時や遠方視時に外斜視がみられるため、長時間のトラック運転中などに症状が出現しやすい。

【選択肢考察】
a 遠方視時に外斜視がみられることはあっても、遠視とは関係ない。遠視に起因するのは調節性内斜視である。
b 脳腫瘍など頭蓋内病変が原因となる病態ではない。
c 眼瞼下垂や散瞳といった症候をみる。
d 正しい。上記の通り。
e 画像に示されたとおり、遮閉時に外向きの眼位ずれがある。

正答率:83%

テーマ:間欠性外斜視の診断

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