116B28

84歳の男性。体重減少を主訴に来院した。妻と長男の3人暮らし。検査の結果、大腸を原発とする悪性腫瘍で遠隔転移を認めた。原発巣、転移巣ともに手術による切除は不可能である。本人は告知を望んでいるが、薬物による抗癌治療は望んでいない。長男は告知も積極的治療も望んでいない。主治医は薬物による抗がん治療を行いたいと考えている。認知機能は改訂長谷川式簡易知能評価スケールで22点(30点満点)。

この患者の治療方針を決定する上で最も重要な因子はどれか。

患者の年齢
患者の意向
長男の意向
主治医の意向
患者の認知機能

解答: b

116B28の解説

【プロセス】
①84歳の男性
②大腸を原発とする悪性腫瘍で遠隔転移
③本人は告知を望んでいるが、薬物による抗癌治療は望んでいない
④改訂長谷川式簡易知能評価スケールで22点
☞①より高齢男性であるが、④をみるに判断能力に問題はなさそうだ。その場合、患者本人の意向が最優先される。③に沿った方針となる可能性が高い。

正答率:97%

テーマ:末期癌患者の治療方針を決定する上で最も重要な因子

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