116B29

40歳の女性。1か月前に腹部膨満を主訴に婦人科外来を受診し、精査の結果卵巣腫瘍の診断を受け、摘出手術を受けるため2週間前に入院した。身長104cm、体重25kg。骨形成不全症のため、年1回整形外科を定期受診している。歩行困難があり日常的に電動車いすを用いている。夫と5歳の男児との3人暮らし。ネットショップを経営している。日常生活をサポートするため数人のボランティアが入れ替わりで支援している。術後経過は良好で術中病理診断の結果は良性であった。入院中に新たな機能障害は認めなかった。

入院中の主治医として退院に向けて必要なのはどれか。

退院後安静などの療養指導
介護福祉士資格を持つヘルパーの手配
かかりつけの整形外科担当医へ情報提供
日常生活動作を支援する福祉器具の貸与の手配
在宅リハビリテーションを行う理学療法士の手配

解答: c

116B29の解説

【プロセス】
①卵巣腫瘍の診断を受け、摘出手術を受けるため2週間前に入院
②骨形成不全症のため、年1回整形外科を定期受診
③歩行困難があり日常的に電動車いす
④日常生活をサポートするため数人のボランティアが入れ替わりで支援
⑤術後経過は良好で術中病理診断の結果は良性
⑥入院中に新たな機能障害は認めなかった
☞与えられた情報から、選択肢の必要性を1つずつ検討していくタイプの問題。

【選択肢考察】
a ⑤⑥より、退院後安静などは不要。
b ④よりすでにサポート体制は問題ないと考えられる。新たな手配は不要。
c 正しい。②③より、引き続き整形外科への通院は続くと思われる。退院に際し、かかりつけ医への情報提供を行いたい。
d ⑥より新たな福祉器具の必要性はなさそうだ。
e むろん入院と手術により体力が衰える、などの事情はありうる。ゆえに日常生活における自身でのリハビリテーションは必要だ。しかしながら、⑤⑥の記載からは新たに理学療法士を手配してまでの在宅リハビリテーションは必要ないと考えられる。

正答率:80%

テーマ:退院に向けて行うべきこと

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし