さらに医療面接と診察を進めた。
現病歴:頭痛は眼の奥が重く痛むようなものである。3か月前から無月経になっている。食欲も落ちており、体重は半年で3kg低下している。癌なのではないかと心配している。睡眠障害はない。3か月前から便秘が悪化している。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:会社員。夫と子どもと3人暮らし。喫煙歴と飲酒歴はない。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。身長153cm、体重48.2kg。脈拍72/分、整。血圧98/56mmHg。呼吸数16/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。甲状腺腫を認めない。胸部では乳頭の圧迫で白色乳汁分泌を認める。腹部に異常を認めない。両耳側半盲を認める。
検査所見:血液所見:赤血球357万、Hb 11.1g/dL、Ht 34%、白血球4,200、血小板18万。血液生化学所見:AST21 U/L、ALT 14U/L、LD 146U/L(基準120~245)、尿素窒素15mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、血糖78mg/dL、Na 131mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 97mEq/L。内分泌検査所見:ACTH 9pg/mg(基準60以下)、コルチゾール1.9μg/dL(基準5.2~12.6)、TSH 0.76μU/mL(基準0.500~5.00)、FT3 2.27pg/mL(基準2.30~4.30)、FT4 0.51ng/dL(基準0.90~1.70)、LH 0.3mIU/mL(基準1.8~7.6)、FSH 4.4mIU/mL(基準5.2~14.4)、エストラジオール<10pg/mL(基準11~230)、プロゲステロン0.2ng/mL(基準0.5以下)、プロラクチン198ng/mL(基準0.5以下)。頭部造影MRIで下垂体腺腫を認める。
治療で誤っているのはどれか。
正答率:77%
テーマ:【長文2/2】プロラクチノーマの治療