114B46

現 症:意識は清明。身長152cm、体重45kg。体温38.3℃。脈拍96/分、整。血圧114/72mmHg。呼吸数20/分。SpO2 95%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭に異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。甲状腺腫を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。左肋骨脊柱角に叩打痛を認める。四肢に浮腫を認めない。

検査所見:尿所見:黄色で混濁、蛋白(±)、糖(−)、潜血1+、沈査に赤血球を認めず、白血球100以上/HPF。血液所見:赤血球382万、Hb 11.2g/dL、Ht 33%、白血球10,100(桿状核好中球17%、分葉核好中球55%、好酸球2%、好塩基球0%、単球10%、リンパ球16%)、血小板15万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dL、アルブミン3.2g/dL、総ビリルビン0.7mg/dL、AST 19U/L、ALT 9U/L、LD 220U/L(基準120〜245)、ALP 336U/L(基準115〜359)、γ-GT 36U/L(基準8〜50)、尿素窒素15mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、血糖120mg/dL、Na 137mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 100mEq/L。CRP 14mg/dL。

尿培養とともにさらに培養のために採取すべき検体はどれか。

咽頭粘液
血液
脳脊髄液
鼻腔ぬぐい液
便

解答: b

114B46の解説

肋骨脊柱角に叩打痛を認め、膿尿もみられる。腎盂腎炎が考えやすい。
a 尿路感染が疑われるため、咽頭粘液からの病原体検出はされなそうだ。
b 正しい。白血球やCRP上昇もあるため、病原体が血液中に侵入しているものと考えられる。血液培養にて検出される可能性が高い。
c 尿路感染が疑われるため、脳脊髄液からの病原体検出はされなそうだ。
d 尿路感染が疑われるため、鼻腔ぬぐい液からの病原体検出はされなそうだ。
e 尿路感染が疑われるため、便からの病原体検出はされなそうだ。

正答率:99%

テーマ:【長文2/2】腎盂腎炎で尿培養とともにさらに培養すべき検体

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