113F67

50歳の女性。活動の低下を心配した夫に伴われて来院した。2か月前から朝起床はするが、朝食の準備ができず、ぼんやりと座っているようになった。それまで見ていたニュースや新聞を見なくなり、買い物には行くが、献立を決められず、何も買わずに帰ってくる状態であった。2週間前からは洗濯や掃除などの家事が全くできなくなったため、夫に伴われて受診した。意識は清明。見当識と記憶に異常は認めない。身体所見に異常を認めない。

この患者にみられることが予想される訴えはどれか。2つ選べ

「自分のせいで家族に迷惑をかけています」
「急に頭の中が真っ白になってしまいます」
「テレビドラマをみると感動して涙ぐんでしまいます」
「物事に何か裏の意味があるように感じられ不気味です」
「趣味や好きだったことが少しも楽しめなくなりました」

解答: a,e

113F67の解説

中年女性の活動低下。発動性低下、興味の喪失、決断困難、といった症状からはうつ病が考えやすい。
a 正しい。うつ病でみられやすい、罪業妄想である。
b パニック発作と考えられる。
c 健常人でもありえる発言だが、強いて医学的疾患と紐付けるなら脳血管性認知症でみられる感情失禁。
d 関係念慮であり、統合失調症でみられる。
e 正しい。興味や関心、喜びの減退。うつ病でみられやすい。

正答率:93%

テーマ:うつ病患者に予想される訴え

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