113F68

次の文を読み、68~70の問いに答えよ。

65歳の男性。大腸ポリープの治療のため入院した。

現病歴:1か月前の大腸内視鏡検査でポリープを指摘され、内視鏡的ポリペクトミーが予定された。

既往歴:8年前から副鼻腔炎。5年前から心房細動、高血圧症および脂質異常症。3年前に2型糖尿病と診断され、インスリンを毎食前に自己注射している。

生活歴:妻と2人暮らし。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。

家族歴:5歳年上の兄が55歳時に狭心症。

現 症:身長173cm、体重68kg。体温36.1℃。脈拍80/分、不整。血圧140/74mmHg。呼吸数14/分。眼瞼結膜に貧血を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

内視鏡的ポリペクトミーに際し、特に気を付けるべき内服薬はどれか。

降圧薬
抗菌薬
抗凝固薬
スタチン
抗ヒスタミン薬

解答: c

113F68の解説

内視鏡的ポリペクトミーとは、大腸ポリープが5mmを超えた時に行うものである。内視鏡からスネアを出してポリープに引っ掛け、高周波の電流を流して焼き切るもので、出血や穿孔のリスクがある。
a・b・d・e 休薬の必要はない。
c 正しい。抗凝固薬は血栓予防のため血を固まりにくくする薬剤である。出血リスクが上昇するため一定期間休薬する必要がある。本症例では心房細動に対して内服しており、休薬により脳梗塞のリスクが上昇する。抗凝固薬の種類によって休薬期間が異なるため必ず担当医に確認することと、患者に脳梗塞のリスクを説明することを忘れてはいけない。

正答率:99%

テーマ:【長文1/3】内視鏡的ポリペクトミーに際し、気をつけるべき内服薬

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