113D18

73歳の女性。ハチに顔面を刺され、意識がもうろうとなっているところを家族に発見され、救急車で搬入された。過去に一度ハチに刺されたことがある。JCS II-10。体温36.2℃。心拍数84/分、整。血圧80/50mmHg。呼吸数20/分。SpO2 99%(マスク4L/分酸素投与下)。全身に膨疹を認める。両側胸部でwheezesを聴取する。

直ちに行う治療はどれか。

β2刺激薬の吸入
アドレナリンの筋注
硫酸アトロピンの筋注
ノルアドレナリンの静注
副腎皮質ステロイドの静注

解答: b

113D18の解説

a 気管支を拡張させる薬剤だが、血圧を上昇させる効果には乏しいためショック状態ではbをまず優先し、その後に投与する。
b 正しい。全身に膨疹を認めwheezesを聴取することからアナフィラキシーショックと考える。意識障害や血圧低下を認めており、直ちにアドレナリンを筋注する。
c 硫酸アトロピンは徐脈に対する治療薬である。
d ノルアドレナリンは末梢血管を締め昇圧する薬剤で、敗血症性ショックの時などに用いる。
e 投与してもよいが、効果発現まで時間を要する。本症例のような緊急時にはまずbを優先し、その後に投与する。

正答率:99%

テーマ:アナフィラキシーショックに直ちに行う治療

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