113D16

20歳の男性。通学している大学でインフルエンザが流行しており、本日午前7時30分ころから悪寒、発熱および関節痛が出現した。朝食をとったが、悪心および下痢はないという。大学に登学してよいか迷い、午前9時の開院と同時に来院した。意識は清明。体温40.1℃。脈拍120/分、整。血圧124/62mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。皮膚のツルゴールは正常。

説明として適切なのはどれか。

「点滴をしましょう」
「入院して治療しましょう」
「自宅で安静にしていてください」
「胸部エックス線写真をとりましょう」
「ペニシリン系抗菌薬を内服しましょう」

解答: c

113D16の解説

悪寒、発熱と関節痛を主訴に来院した20歳男性。通学する大学でインフルエンザが流行しているという。症状出現から2時間弱しか経っておらずインフルエンザの簡易検査をしてもおそらく陰性であろう。しかし症状や周りで流行していることからはインフルエンザを強く疑う。
a 血圧、ツルゴールは正常であることから脱水は考えにくく補液の必要性はない。また、抗ウイルス薬についても経口摂取可能であるので点滴の必要はない。
b バイタルは保たれており、入院加療の必要はない。
c 正しい。療養が大切であることはもちろん、感染拡大を避けるためにも外出を避ける必要がある。
d 発症後まもなくであり、レントゲン変化はないであろう。不要である。
e インフルエンザに対して抗菌薬は無効である。肺炎を併発すれば投与を検討する。

正答率:86%

テーマ:インフルエンザ疑いの患者への説明

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