113A71

35歳の経産婦(3妊2産)。妊娠33週に周産期管理目的で、自宅近くの産科診療所から紹介され受診した。既往歴は、30歳時および32歳時に、それぞれ骨盤位および既往帝王切開の適応で選択的帝王切開。身長156cm、体重56kg(妊娠前体重48kg)。体温36.8℃。脈拍84/分、整。血圧108/76mmHg。現時点で自覚症状はなく、胎児心拍数陣痛図で異常を認めない。骨盤MRIのT2強調像を別に示す。

考えられるのはどれか。2つ選べ

前置血管
前置胎盤
癒着胎盤
胎盤後血腫
常位胎盤早期剥離

解答: b,c

113A71の解説

35歳の経産婦が周産期管理目的で紹介受診した。30歳時および32歳時に選択的帝王切開した既往があるのがポイントである。骨盤MRIのT2強調像では胎盤が内子宮口を覆っており、前置胎盤の診断となる。また、子宮壁と胎盤との境界が不明瞭な部分も見受けられ、癒着胎盤の存在が疑われる。
a 血管が内子宮口にある病態。今回は画像所見上、みられない。
b・c 正しい。上記の通り。
d 文字通り、胎盤後面に血腫が出現するはずだが、画像所見上、みられない。
e dと同じく、常位胎盤早期剥離でも内出血がみられるはず。また、胎盤の剥離所見も画像からはみてとれない。

正答率:83%

テーマ:前置胎盤・癒着胎盤の診断

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