112F65

30歳の女性。この2年間で6kgの体重減少があり、心配した母親に付き添われて来院した。薬物服用はなく、食事は少ないながらも摂取しているという。身長156cm、体重38kg。体温37.0℃。脈拍72/分、整。血圧90/52mmHg。表情に乏しく、問診時も無関心な様子で言葉数が少ない。口腔粘膜と四肢・体幹部の皮膚に色素沈着を認める。血液所見:赤血球341万、白血球2,500。血液生化学所見:空腹時血糖62mg/dL、Na 132mEq/L、K 5.6mEq/L。

診断のために必要な検査項目の組合せはどれか。

ACTHとコルチゾール
遊離サイロキシンとTSH
インスリンと抗インスリン抗体
血漿レニン活性とアルドステロン
血中カテコラミンと尿中メタネフリン

解答: a

112F65の解説

若い女性の体重減少、低血圧、気力低下、色素沈着。色素沈着からはACTHが高値であることが疑われる。血中Naが低下し、Kが上昇していることからアルドステロン作用の減弱が読み取れる。Addison病を考えたい。
a 正しい。ACTH高値とコルチゾール低値が予想される。
b 甲状腺疾患を考えた際に測定する。
c 糖尿病やインスリン自己免疫症候群を考えた際に測定する。
d アルドステロン症を考えた際に測定する。
e 褐色細胞腫を考えた際に測定する。

正答率:97%

テーマ:Addison病の診断に必要な検査項目の組合せ

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