112F66

5歳の女児。発熱と両耳痛とを主訴に来院した。3日前に鼻汁と咳が出現したが、そのままにしていた。昨日から発熱と両耳痛が出現し、母親の呼びかけに対する反応が悪くなった。機嫌も悪く、食欲も低下している。意識は清明。身長105cm、体重17kg。体温39.2℃。呼吸音に異常を認めない。その他の身体所見に異常を認めない。耳介と外耳道とに異常を認めない。左鼓膜写真を別に示す。

適切な治療はどれか。2つ選べ。

鼓膜切開
耳管通気
抗菌薬投与
副鼻腔洗浄
副腎皮質ステロイド静注

解答: a,c

112F66の解説

5歳女児の発熱と両耳痛。画像では発赤・腫脹した鼓膜がみられ、急性中耳炎(両側性)の診断となる。
a 正しい。鼓膜切開により排膿を試みる。
b 滲出性中耳炎など、耳管閉塞が関与する病態に用いられる。
c 正しい。細菌感染が疑われる。
d 副鼻腔炎の治療である。
e (一部の例外はあるが)原則として感染症に対しては副腎皮質ステロイドは用いない(易感染性を呈して病態が悪化する)。

正答率:92%

テーマ:急性中耳炎の治療

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