112D75

28歳の初妊婦。妊娠24週に急激な腹囲の増大と体重増加とを主訴に来院した。妊娠初期の超音波検査で1絨毛膜2羊膜性双胎と診断されている。来院時、子宮頸管長は40mmであった。超音波検査で両児間の推定体重に差を認めない。第1児の最大羊水深度を計測した超音波像(A)と両児間の隔壁を示す超音波像(B、矢印は隔壁)とを別に示す。

この第1児について正しいのはどれか。3つ選べ。

貧血である。
羊水過多がある。
第2児との間に血管吻合がある。
第2児と比較して胎児水腫になりやすい。
第2児と比較して胎児発育不全になりやすい。

解答: b,c,d

112D75の解説

妊娠中期の急激な腹囲増大と体重増加。1絨毛膜双胎であり、A, Bにて第1子の羊水過多(10.9cm>8cm)と第2子の羊水過少が指摘でき、双胎間輸血症候群〈TTTS〉の診断となる。第1子が受血児、第2子が供血児だ。
a 貧血になるのは供血児である第2子。
b 正しい。上記の通り。
c 正しい。TTTSの病因は胎盤内での児間血管吻合である。
d 正しい。胎児水腫になりやすいのは受血児。
e 胎児発育不全になりやすいのは供血児。

正答率:65%

テーマ:双胎間輸血症候群〈TTTS〉の第1児について

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