112D74

2歳の男児。気管支肺炎の治療のため入院中である。セフェム系抗菌薬で治療を行っていたが、入院5日目に下痢が出現した。機嫌は良好であるが、微熱があり、1日数回の下痢を認めるようになった。身長76.9cm、体重12.8kg。体温37.7℃。脈拍124/分、整。血圧112/48mmHg。呼吸数30/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭に発赤を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音は軽度亢進している。四肢に浮腫を認めない。便の検査を行ったところ、C.difficile抗原陽性であった。

今後、診察の際に行うべき対応はどれか。2つ選べ。

手袋を着用する。
エプロンを着用する。
N95マスクを着用する。
陰圧個室隔離を指示する。
ベッドの間隔を2m以上あける。

解答: a,b

112D74の解説

抗菌薬治療中に下痢が出現してきた幼児。便検査でC.difficile陽性とのことから偽膜性腸炎を考える。
a 正しい。接触感染するため、手袋の着用を行う。
b 正しい。a同様、エプロンやガウンの装着が望ましい。
c・d 結核など空気感染する病原体に有用な対策である。
e 飛沫感染する病原体に有用な対策である。

正答率:97%

テーマ:偽膜性腸炎の診察の際に行うべき対応

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