112D54

89歳の男性。発熱と意識レベルの低下とを主訴に来院した。2年前に脳梗塞を発症し嚥下困難となったため、胃瘻から栄養を摂っている。この1年間で2回、肺炎に罹患している。2週間前、38℃台の発熱があり、意識障害を認めたため、入所中の特別養護老人ホームの職員に連れられて来院した。胸部エックス線写真で両側下肺野にすりガラス陰影を認めた。入院し抗菌薬の投与を行ったところ、症状は改善し退院することとなった。合併症に対する内服薬を胃瘻から投与している。

肺炎再発リスクとなる可能性の高い薬剤はどれか。

睡眠薬
去痰薬
胃粘膜保護薬
腸管蠕動改善薬
カルシウム拮抗薬

解答: a

112D54の解説

高齢男性の発熱と意識レベル低下。脳梗塞既往があり、嚥下困難となっていた。誤嚥性肺炎であろう。胃瘻からの栄養摂取であっても誤嚥を完全に予防することはできないことに注意。
a 正しい。嚥下機能を低下させるため、肺炎再発のリスクとなりやすい。
b〜e 誤嚥性肺炎とは関係がない。

正答率:57%

テーマ:誤嚥性肺炎再発のリスクとなる薬剤

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