111A49

53歳の女性。2日前に発症した嗄声を主訴に来院した。喫煙歴はなく、飲酒は機会飲酒。50歳ごろから高血圧症で内服治療中。身長156cm、体重57kg。体温36.4℃。脈拍84/分、整。血圧148/86mmHg。尿検査と血液検査とに異常を認めない。喉頭内視鏡像を別に示す。

最も考えられるのはどれか。

喉頭癌
声帯ポリープ
反回神経麻痺
ポリープ様声帯
急性声門下喉頭炎

解答: c

111A49の解説

中年女性の嗄声。吸気時と発生時の声帯を画像で観察するに、左声帯が動いていない。器質的病変は同定できず、何かしらの原因による左反回神経麻痺が考えやすい。
※画像は向かって上が背側、向かって下が腹側である。声帯のV字の形から判別できる。
a・b・d これらでは器質的な異常が画像で同定できるはず。
c 正しい。上記の通り。
e クループ症候群に分類される。小児に多く、犬吠様咳嗽やエックス線におけるpencil〈steeple〉signをみる。声帯の動きに異常は出現しない。
108I5に類題あり。

正答率:90%

テーマ:反回神経麻痺の診断

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし