109H27

1歳4か月の女児。4日前から発熱が続くため母親に連れられて来院した。4日前から毎日、最高で39℃以上の発熱を認める。咳嗽、鼻汁、嘔吐および下痢はない。食欲はやや低下し、普段よりよだれの量が多く、大好きなオレンジジュースも嫌がる様子がある。4種混合ワクチン、BCG、Hibワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン及びMRワクチンの接種は終了している。保育所などの集団生活には入っていない。両親との3人暮らしで母親は口唇ヘルペスを繰り返している。意識レベルの低下はなく、全身状態はおおむね良好。体重10.0kg。体温38.8℃。脈拍124/分、整。SpO2 98%(room air)。
診断に有用な所見が得られる診察はどれか。
結膜の視診
口腔内の視診
頸部の触診
胸部の聴診
外陰部の視診

解答: b

109H27の解説

「母親は口唇ヘルペスを繰り返している」が最大のヒントだが、必修ブロックで出現する疾患のみを想起していては診断にたどり着かない。100F58もヒントとなる。ヘルペス性歯肉口内炎が考えられる。
a 流行性角結膜炎などで有効。
b 正しい。診断に至らずとも「よだれが多い」「オレンジジュースも嫌がる」とのことで、口腔内をチェックしよう、と考えれば解決する。
c リンパ節腫脹がみられる可能性はあるが、診断にはつながらない。
d 呼吸器疾患を疑った場合に有効。
e 性器ヘルペスを想定した場合に潰瘍がみられる可能性がある。

正答率:81%

テーマ:ヘルペス性歯肉口内炎の診察

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