109D23

40歳の女性。「気分の上がり下がり」を主訴に夫とともに来院した。1年前の転居を機に気分が落ち込み、家事が全く手につかず寝込むようになった。家事を夫に任せて生活していたところ2か月前から回復し、この2週間は逆に気分が高揚して多弁で眠らない状態が続いているため受診した。話があちこちに飛び、まとまらない。「以前の調子の悪さが嘘のようで絶好調だ」という。身体所見に異常を認めない。
治療薬として適切なのはどれか。
スルピリド
ジアゼパム
バルプロ酸
リスペリドン
メチルフェニデート

解答: c

109D23の解説

気分の落ち込みと高揚の双方がみられており、躁うつ病が考えやすい。
a 抗うつ薬。うつ病単独に用いる。
b 抗不安薬や抗けいれん薬として用いる。
c 正しい。躁がある場合、バルプロ酸やカルバマゼピンが有効。
d 非定型抗精神病薬。統合失調症に用いる。
e 中枢神経刺激薬。ナルコレプシーや注意欠陥・多動性障害〈ADHD〉に用いる。

正答率:71%

テーマ:双極性障害(躁うつ病)の治療薬

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