109D24

67歳の男性。陰部の痒みを主訴に来院した。3年前から右陰嚢に痒みを伴う皮疹が出現し、市販の外用薬で治療していたが、次第に拡大してきたため受診した。陰嚢と陰茎の写真(A)と生検組織のH-E染色標本(B)とを別に示す。
診断はどれか。
血管肉腫
Bowen病
基底細胞癌
悪性黒色腫
乳房外Paget病

解答: e

109D24の解説

画像Aでは陰茎根部から陰嚢におよぶ紅斑がみられる。画像Bでは明るい細胞(Paget細胞)が出現しており、乳房外Paget病の診断。100A8でほぼ同様の出題がある上、すべての選択肢が直近にて出題されているため、本問は確実にとりたい。
a 高齢者の頭部にみられ、病理では血管を示唆する管腔構造がみられる。103D47で出題あり。
b 表皮内癌であり、表皮内に異型細胞や多核巨細胞(clumping cell), 個細胞角化をみる。有棘細胞癌に移行する。107D23, 101G9で出題あり。
c 顔面正中など日光曝露部位にみられる。108I61で出題あり。
d 黒色斑をみる。病理ではメラニン含有の異型細胞がみられる。96F16で出題あり。
e 正しい。上記の通り。

正答率:94%

テーマ:乳房外Paget病の診断

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