画像では水晶体の偏位がみられている。44歳女性で身長179cmと高身長を呈していることと合わせ、Marfan症候群を考える。「外傷の既往がない」とのことで外傷性の水晶体脱臼は否定的。ホモシスチン尿症でも水晶体偏位がみられることはあるも、本邦での患者発見頻度は約1/80万と非常に低く(参考:Marfan症候群は約1/5千)、かつ先天性マススクリーニングで発見されうる病態なのでここでは第一に考えるものではない。 a 正しい。本疾患ではクモ指を合併しやすい。 b 関節弛緩はみるも、関節炎はみられない。 c 漏斗胸はみるも、胸腺腫瘍はみられない。 d 陰部潰瘍はBehcet病でみる。 e 知的障害はホモシスチン尿症でみられる。ホモシスチン尿症ではMarfan症候群様体型もみられるため、これを考えるとaとeが両方正解となり、そもそも問題として成立しない。