109A27

62歳の女性。左難聴とめまいとを主訴に来院した。10年前から左難聴を自覚していた。3か月前から耳漏とめまいとが出現したため自宅近くの診療所で保存的治療を受けていたが、改善しないため紹介されて受診した。耳内に触れたり吸引処置をしたりするとめまいが出現する。左鼓膜の写真(A)と側頭骨単純CTの冠状断像(B)とを別に示す。
治療として適切なのはどれか。
鼓室形成術
浮遊耳石置換法
側頭骨全摘出術
鼓膜チューブ留置術
副腎皮質ステロイド投与

解答: a

109A27の解説

「耳内に触れたり吸引処置をしたりするとめまいが出現」というのは瘻孔現象。これは真珠腫性中耳炎のキーワードである。
a 正しい。真珠腫を除去し、中耳を再建すべき。これは鼓室形成術と呼ばれる。
b 良性発作性頭位めまい症〈BPPV〉に有効。
c 悪性腫瘍に有効。
d 滲出性中耳炎に有効。
e 突発性難聴に有効。

正答率:91%

テーマ:真珠腫性中耳炎の治療

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