109A25

42歳の女性。両手掌と足底の皮疹の悪化を主訴に来院した。1年前から両手掌と足底とに皮疹が繰り返し出現している。半年前から両側胸鎖関節部に痛みがある。手足の写真(A、B)を別に示す。
最も考えられる疾患はどれか。
扁平苔癬
菌状息肉症
掌蹠膿疱症
尋常性狼瘡
種痘様水疱症

解答: c

109A25の解説

手掌・足底・胸鎖関節痛、といったキーワードから掌蹠膿疱症が考えられる。画像A, Bでは紅斑・膿疱・鱗屑がみられ、所見も合致する。103A56でも「胸骨部の痛み」として示されており、本疾患にみられる胸鎖関節痛は覚えておくべき。
a 扁平苔癬の典型画像は105G51を参照。皮疹の所見が異なる。
b 菌状息肉症でも紅斑と鱗屑はみられる。ただし、膿疱はみられない。表皮内にPautrier微小膿瘍が形成されるも、膿疱と膿瘍は別の概念である。
c 正しい。上記の通り。
d 皮膚結核の1つ。顔面や頸部に発生する。
e 小児に好発する。光線過敏症の一種であり、露光部に丘疹や痂皮をみる。

正答率:96%

テーマ:掌蹠膿疱症の診断

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