109A24

36歳の女性。未経妊。無月経を主訴に来院した。1年前から月経周期が35〜60日に延長するようになった。約7か月前から無月経となり受診した。内診で子宮は正常大で付属器は触知しない。初経12歳。身長156cm、体重53kg。血液生化学所見:LH 30mIU/mL(基準1.8〜7.6)、FSH 42mIU/mL(基準5.2〜14.4)、プロラクチン10ng/mL(基準15以下)、エストラジオール10pg/mL(基準25〜75)。
無月経の原因部位はどれか。
嗅球
視床下部
下垂体
卵巣
子宮

解答: d

109A24の解説

無月経の鑑別。各臓器がどんなホルモンを分泌するか整理できている必要がある。
a Kallmann症候群では無月経に嗅覚障害を伴うが、視床下部が原因のためゴナドトロピン(LH・FSH)は低値をみる。
b aと同様に、LH・FSHが高値であることから否定される。
c ゴナドトロピンは下垂体から分泌されている。ゆえにa・bと同様に否定される。
d 正しい。卵巣からはエストラジオールが分泌される。この値が低値であることから考えやすい。そのためフィードバックで下垂体由来のゴナドトロピンが高値を示している。早発卵巣機能不全の診断。
e 子宮はホルモンを分泌しない臓器である。本文中にも「子宮は正常大」とあり、ここが原因とは考えにくい。

正答率:85%

テーマ:無月経の原因部位

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