107A53

75歳の女性。半年前から徐々に増大する左頸部の腫瘤を主訴に来院した。左頸部に圧痛を伴わない径3cmのリンパ節を1個触知する。血液所見:赤血球428万、Hb 12.4g/dL、Ht 38%、白血球7,500(好中球66%、好酸球1%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球27%)、血小板30万。CRP 1.7mg/dL。喉頭内視鏡像と胸部エックス線写真とで異常を認めない。左頸部リンパ節からの穿刺吸引細胞診では診断がつかず、確定診断のために生検を行った。生検のH-E染色標本を別に示す。
治療薬として最も適切なのはどれか。
抗真菌薬
抗結核薬
抗悪性腫瘍薬
ペニシリン系抗菌薬
副腎皮質ステロイド

解答: b

107A53の解説

高齢女性のリンパ節腫大。半年前から徐々に増大しており、未分化癌などの進行が早い疾患は否定的。また、圧痛がないため化膿性リンパ節炎も否定的。決定打となるのは生検画像であろう。リンパ球浸潤とLanghans巨細胞、類上皮細胞肉芽腫を認めており、結核性リンパ節炎の診断となる。
a~e 結核性リンパ節炎にはbの抗結核薬が有効となる。

正答率:75%

テーマ:頸部結核性リンパ節炎の治療薬

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