104E58

55歳の男性。2か月前からの全身疲労感、湿性咳嗽、息切れ及び顔面のむくみを主訴に来院した。既往歴に特記すべきことはない。身長158cm、体重46kg。呼吸数18/分。脈拍72/分、整。血圧144/88 mmHg。心音に異常を認めない。両側背部にfine cracklesを聴取する。腹部に異常を認めない。入院時の胸部エックス線写真(A)と経気管支肺生検組織のH-E染色標本(B)とを別に示す。
この患者で異常が予測される腫瘍マーカーはどれか。
AFP
CA19-9
NSE
PIVKA-II
SCC

解答: c

104E58の解説

2か月前からの全身疲労感、湿性咳嗽、息切れ及び顔面のむくみを主訴とする55歳男性。入院時の胸部エックス線写真(A)では左肺門部に腫瘤影を認める。経気管支肺生検組織のH-E染色標本(B)では、N/C比の高い小型細胞の増殖を認める。(A)では右縦隔拡大を認め、顔面のむくみから上大静脈症候群を併発していると考えられる。
a AFPは肝細胞癌などの腫瘍マーカー。
b CA19-9は膵癌の腫瘍マーカー。
c 正しい。NSEは小細胞癌の腫瘍マーカー。
d PIVKA-IIは肝細胞癌の腫瘍マーカー。
e SCCは扁平上皮癌の腫瘍マーカー。

正答率:73%

テーマ:肺小細胞癌の腫瘍マーカー

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