103I50

53歳の男性。足趾の掻痒感を主訴に来院した。両側趾間部に鱗屑を伴う紅斑とびらんとを認める。
診断のための手技で誤っているのはどれか。
採取した鱗屑をスライドガラスに載せる。
20% KOH溶液を滴下する。
墨汁を滴下する。
カバーガラスをかぶせる。
ホットプレートで数分加温する。

解答: c

103I50の解説

両側趾間部に鱗屑を伴う紅斑とびらんとを認めており、足白癬が疑わしい。苛性カリ〈KOH〉直接検鏡法が診断に有用となるが、本問ではその実際の手順が問われている。
a まず最初に採取した鱗屑をスライドガラスに載せる。
b 3番目にカバーガラスの横から染み渡らせるように、20%KOH溶液を滴下する。bとdとを逆にしてしまうと、KOH溶液の滴下時に標本が逃げてしまうため注意。
c 誤り。墨汁染色はクリプトコッカス感染に有用。
d 2番目にカバーガラスをかぶせる。
e 4番目にホットプレートで数分加温し、角質成分を溶解させる。そして、その後実際に顕微鏡で観察を行う。

正答率:87%

テーマ:苛性カリ〈KOH〉直接検鏡の手技について

フォーラムへ投稿

関連トピック