解決済 103I50 19.皮膚科

KOH法の手順

受講生の方からいただいた質問をシェアします。少ししたら回答を書き込みますので、ぜひ考えてみて下さい(私が書き込む前にどなたか回答してくださっても構いませんよ!)。

  *  *  *

『2017あたらしいマイナー⑥・皮膚科』1コマ目で扱ったテキストp.16の
臨床像103I50で、a→d→b→eの順に行うと解説してあります。
が、カバーガラス→滴下の順は逆ではないでしょうか?(つまり、a→b→d→eの順が正しいと思う)
KOHにて病変を融解させるので…。

回答3件

  • 私も同様の疑問を抱いていました。

    武藤化学株式会社の以下のページによると,
    http://www.mutokagaku.com/products/reagent/bacterialstain/fungalstain/

    〔染色方法〕
    ■水酸化カリウム(KOH)法
    (1)KOH 溶液をスライドグラスに1~2滴とる
    (2)爪、皮膚の落屑、毛髪、痂皮などを薄く、細かく切り、KOH の液に入れ、カバーグラスを載せる。
    (3)そのまま1 時間放置するかまたはガスバーナーで暖かい程度に加温する。組織は柔らかくなり融解するが、真菌は残るので鏡検により検出できる。

    となっております。
    103I50の選択肢は
    a 採取した鱗屑をスライドガラスに載せる。
    b 20% KOH溶液を滴下する。
    c 墨汁を滴下する。
    d カバーガラスをかぶせる。
    e ホットプレートで数分加温する。

    ですので,このサイトに従うと,b(KOH)→a(鱗屑)→d(カバーガラス)→e(ホットプレート)になると思われます。

    また,aとbに順序はない気がするので,a→b→d→eでも良いな,と思っておりました。
    このあたりは流派によると思われますが,穂澄先生の解説の「カバーガラス→KOH」では,鱗屑にKOHがかからないのではないかと考えていました。

    いずれにせよcが誤りであることは間違いないのですが,穂澄先生のご回答をお待ちしております。

  • 滴下→カバーグラス
    の順だと、カバーグラスに押されてKOHが流れ、標本も一緒に流されてしまうため。
    先にカバーグラスを載せていても、わずかな隙間からKOHが入り込むので結果として適量が得られる。

    と習ったような…。

  • NNZさんのご意見が正しいと思います。
    研修医のとき、皮膚科を周り、何度かやらせてもらいました。

    滴下→カバーガラスだと面白いほど失敗します。標本が逃げるのです。修正しようといじくらざるをえず、結局汚くなります。
    カバーガラスでしっかり押さえつけて、横からKOHを「差し入れる」イメージで行うのがjustice。

    今回のような「みんなで話し合う」スタイルはとても楽しいですね。
    まさしく本フォーラムを設置した趣旨に合致します。
    コメントくださった、あつしどんさん、NNZさん、ありがとうございます!

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  • 問題参照 103I50

    53歳の男性。足趾の掻痒感を主訴に来院した。両側趾間部に鱗屑を伴う紅斑とびらんとを認める。
    診断のための手技で誤っているのはどれか。
    • a 採取した鱗屑をスライドガラスに載せる。
    • b 20% KOH溶液を滴下する。
    • c 墨汁を滴下する。
    • d カバーガラスをかぶせる。
    • e ホットプレートで数分加温する。
  • 関連トピック

    なし