受講生の方からいただいた質問をシェアします。少ししたら回答を書き込みますので、ぜひ考えてみて下さい(私が書き込む前にどなたか回答してくださっても構いませんよ!)。
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『2017あたらしいマイナー⑥・皮膚科』1コマ目で扱ったテキストp.16の
臨床像103I50で、a→d→b→eの順に行うと解説してあります。
が、カバーガラス→滴下の順は逆ではないでしょうか?(つまり、a→b→d→eの順が正しいと思う)
KOHにて病変を融解させるので…。
私も同様の疑問を抱いていました。
武藤化学株式会社の以下のページによると,
http://www.mutokagaku.com/products/reagent/bacterialstain/fungalstain/
〔染色方法〕
■水酸化カリウム(KOH)法
(1)KOH 溶液をスライドグラスに1~2滴とる
(2)爪、皮膚の落屑、毛髪、痂皮などを薄く、細かく切り、KOH の液に入れ、カバーグラスを載せる。
(3)そのまま1 時間放置するかまたはガスバーナーで暖かい程度に加温する。組織は柔らかくなり融解するが、真菌は残るので鏡検により検出できる。
となっております。
103I50の選択肢は
a 採取した鱗屑をスライドガラスに載せる。
b 20% KOH溶液を滴下する。
c 墨汁を滴下する。
d カバーガラスをかぶせる。
e ホットプレートで数分加温する。
ですので,このサイトに従うと,b(KOH)→a(鱗屑)→d(カバーガラス)→e(ホットプレート)になると思われます。
また,aとbに順序はない気がするので,a→b→d→eでも良いな,と思っておりました。
このあたりは流派によると思われますが,穂澄先生の解説の「カバーガラス→KOH」では,鱗屑にKOHがかからないのではないかと考えていました。
いずれにせよcが誤りであることは間違いないのですが,穂澄先生のご回答をお待ちしております。
滴下→カバーグラス
の順だと、カバーグラスに押されてKOHが流れ、標本も一緒に流されてしまうため。
先にカバーグラスを載せていても、わずかな隙間からKOHが入り込むので結果として適量が得られる。
と習ったような…。
NNZさんのご意見が正しいと思います。
研修医のとき、皮膚科を周り、何度かやらせてもらいました。
滴下→カバーガラスだと面白いほど失敗します。標本が逃げるのです。修正しようといじくらざるをえず、結局汚くなります。
カバーガラスでしっかり押さえつけて、横からKOHを「差し入れる」イメージで行うのがjustice。
今回のような「みんなで話し合う」スタイルはとても楽しいですね。
まさしく本フォーラムを設置した趣旨に合致します。
コメントくださった、あつしどんさん、NNZさん、ありがとうございます!
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