101G45

36歳の女性。腰痛と右下肢のしびれとを主訴に来院した。3週前、掃除中に急に強い腰痛が出現し、その後も持続している。1週前から右足部のしびれも自覚している。腰椎には前屈制限があり、Lasègue徴候は右下肢で陽性である。膝蓋腱反射とアキレス腱反射とに異常を認めない。徒手筋力テストで右長母趾伸筋と右長趾伸筋とが4〈good〉、他の筋は5〈normal〉である。右下腿外側と足背とに触覚の低下を認める。腰椎単純MRIのT2強調矢状断像（A）とT1強調横断像（B）とを別に示す。
障害されている可能性の高い神経根はどれか。
ａ L3
ｂ L4
ｃ L5
ｄ S1
ｅ S2

解答: c

101G45の解説

壮年女性の腰痛と右下肢のしびれ。画像ではAにてL4/5の椎間板の突出を、Bでは椎間板が後方に突出して馬尾を右側から圧排している様子が指摘可能。Lasègue徴候陽性、反射などの所見とあわせ、椎間板ヘルニアの診断。L5の神経根障害と考えられる。
ａ　L3根障害では大腿四頭筋障害をみる。
ｂ　L4根障害でも大腿四頭筋障害をみる。また、膝蓋腱反射異常をみる。
ｃ　正しい。画像からもL4/L5の右の神経根が圧迫されているのが認められる。
ｄ　S1根障害ではアキレス腱反射異常をみる。
ｅ　S2根障害では膀胱直腸障害をみる。

正答率：79%

テーマ：腰椎椎間板ヘルニアの障害レベル

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