101G35

3歳の男児。紫斑を主訴に来院した。2週前に38.7℃の発熱が2日間続き、近医で咽頭炎と診断された。昨日から全身に赤~紫色の点状の皮疹が出現している。診察前に鼻出血があり、止血に20分を要した。体温36.9℃。脈拍88/分、整。全身の皮膚に紫斑を認める。口腔内に粘膜出血を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球340万、Hb 10.5g/dL、白血球6,700、血小板0.6万。血清生化学所見:AST 31U/L、ALT 28U/L、LD 284U/L(基準176~353)。CRP 0.1mg/dL。骨髄塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
治療として適切なのはどれか。2つ選べ
血漿交換
シクロスポリン投与
免疫グロブリン製剤投与
蛋白同化ステロイド薬投与
副腎皮質ステロイド薬投与

解答: c,e

101G35の解説

3歳男児の紫斑。鼻出血があり、血小板が著減している。画像では巨核球の増加がみられ、免疫性血小板減少性紫斑病〈ITP〉が考えやすい。
a 血栓性血小板減少性紫斑病〈TTP〉の治療。
b eの無効例にて用いることがある。
c 正しい。免疫グロブリンの大量投与が行われる。
d 再生不良性貧血の治療。
e 正しい。副腎皮質ステロイド薬投与が有効。

正答率:49%

テーマ:免疫性血小板減少性紫斑病〈ITP〉の治療

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