100I33

45歳の男性。発熱と筋肉痛とを主訴に来院した。1か月前から37℃台の微熱が出現し、徐々に運動時の筋肉痛と階段の昇降困難とがみられるようになった。眼瞼に浮腫状の紅斑を認める。大腿四頭筋生検H-E染色標本を別に示す。
この疾患でみられるのはどれか。2つ選べ
抗Jo-1抗体高値
抗アセチルコリンレセプター抗体高値
尿中クレアチン増加
食道蠕動運動低下
神経伝導速度低下

解答: a,c

100I33の解説

中年男性の発熱と筋肉痛。眼瞼の浮腫状紅斑はヘリオトロープ疹であろう。大腿四頭筋生検H-E染色標本では筋内のリンパ球浸潤を認める。皮膚筋炎の診断。
a 正しい。抗Jo-1抗体は皮膚筋炎で高値となる。
b 抗アセチルコリンレセプター抗体高値となるのは重症筋無力症〈MG〉。
c 正しい。クレアチンは筋内に含まれる要素である。筋崩壊により血中へ漏出し、尿中でも増加する。
d 食道蠕動運動低下をみるのは全身性硬化症〈SSc〉。
e 本病態は筋原性疾患であり、神経原性疾患ではない。ゆえに神経伝導速度は正常。

正答率:64%

テーマ:皮膚筋炎〈DM〉の検査結果

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