100H39

48歳の男性。労作時の息切れを主訴に来院した。15年前から咳と痰とが持続している。数か月前から黄色痰を伴う咳が増悪し、1週前から血痰が出現した。両肺野にcoarse cracklesを聴取する。ばち指を認める。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.34、PaO2 53Torr、PaCO2 50Torr。胸部エックス線写真(A)と胸部単純CT(B)とを別に示す。
治療法として適切なのはどれか。2つ選べ
抗菌薬投与
抗血栓薬投与
在宅酸素療法
胸腔穿刺
両側肺下葉切除

解答: a,c

100H39の解説

労作時の息切れを主訴とする48歳男性。胸部エックス線写真(A)では両側の気管支拡張を認める。胸部単純CT(B)でも気管支拡張像を認める。臨床症状としても、数か月前から黄色痰、1週前から血痰が出現していることから、気管支拡張症が考えられる。
a 正しい。黄色痰が出現していることから細菌感染が疑われるため、抗菌薬を投与する。
b 血栓症ではなく不要。
c 正しい。PaO2 50Torrと低下しており、在宅酸素療法の適応である。
d 胸腔内に液体貯留を認める場合に検討する。
e 病変は限局性ではないため意味がない。また、肺切除により更なる肺機能の低下をきたす可能性がある。

正答率:74%

テーマ:気管支拡張症の治療法

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