100H38

55歳の男性。高熱、咽頭痛および軽度の呼吸困難を主訴に来院した。2日前から発熱と咽頭痛とがあった。昨夜から咽頭痛が増悪し、39℃台の発熱を認め、物が飲み込みにくくなり、徐々に息苦しさが出現した。寝ると息苦しさが増強する。声は含み声である。咽頭粘膜に軽度の発赤を認める。口蓋扁桃に著変はない。心音と呼吸音とに異常はない。
まず行う検査はどれか。
インフルエンザ検査
呼吸機能検査
嚥下機能検査
喉頭ファイバースコープ
胸部単純CT

解答: d

100H38の解説

高熱、咽頭痛および軽度の呼吸困難のある中年男性であり、徐々に息苦しさも出現している。寝ると息苦しさが増強し、咽頭粘膜に軽度の発赤を認めることから喉頭に病変があると示唆でき、早急に対応が必要な急性喉頭蓋炎を第一に鑑別したい。
a インフルエンザ検査はインフルエンザウイルス感染を疑う場合に行うが、本例では息苦しさを生じており、原因菌同定よりも先に対応すべきである。
b 呼吸機能検査は呼吸障害の鑑別に有用であるが、息苦しい状況下でまず行うものではない。
c 含み声の鑑別として嚥下機能検査は有用であるが、まずは呼吸困難の原因を精査したい。
d 正しい。急性喉頭蓋炎では咽頭ファイバースコープにて腫大した喉頭蓋を肉眼的に観察することができる。
e 胸部単純CTは時間のかかる検査であり、有用な所見も得られない。

正答率:81%

テーマ:急性喉頭蓋炎で行う検査

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