100F15

29歳の女性。会社の健康診断の胸部エックス線写真で異常を指摘され、精査のため来院した。10年前からしばしば鼻出血を認めているが、放置している。身長149cm、体重45kg。体温36.4℃。呼吸数20/分。脈拍84/分、整。血圧120/80mmHg。口腔内に血管拡張を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部単純CTを別に示す。
診断確定に必要なのはどれか。
肺血管造影
呼吸機能検査
CTガイド下肺生検
気管支肺胞洗浄
肺血流シンチグラフィ

解答: a

100F15の解説

会社の健康診断の胸部エックス線写真で異常を指摘された29歳女性。胸部単純CTでは右肺に腫瘤影を認め、流入血管と流出血管をみる。したがって、肺動静脈瘻が考えられる。10年前から鼻出血を認め、口腔内に血管拡張を認めていることから、遺伝性出血性末梢血管拡張症〈Osler病〉が考えられる。
a 正しい。肺血管造影により腫瘤への流入血管と流出血管を確認する。
b 呼吸機能検査で異常は認めず、診断には有用ではない。
c CTガイド下肺生検は肺癌に対して行う。肺動静脈瘻では生検によって出血の恐れがあるため行わない。
d 気管支肺胞洗浄は肺胞蛋白症を疑うときに行う。
e 肺血流シンチグラフィは肺動脈塞栓症に対する検査。

正答率:65%

テーマ:肺動静脈瘻の診断確定に必要な検査

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