X線透過性が低い(X線で写る)結石は他にもあります。
尿のpHなども参考になりますが、本問では記載されておりません。
強いて言えば、私も頻度的に最も多いシュウ酸カルシウム結石をまず考えますが、
リン酸結石やその他の国試に出ないようなマイナーな成分の結石も否定できないです。
結局、断定するためには破砕した結石を成分分析に提出するしかなさそうですね。
参考https://www.med.nagoya-u.ac.jp/uro08/sick/urinary-stone/index.html
余談ですが、本症例では膀胱感染をきたしています。
前立腺肥大あるいは膀胱結石による尿うっ滞で感染をきたしたのか、(78歳男性であることから前立腺の大きさはやや大きくても不思議ではないのですが…)
はたまた慢性的に尿路感染していることによりアルカリ尿となりリン酸結石をきたしたのか
「にわとりが先か卵が先か」の様な議論になります。
ログインするとコメントを投稿することができます。
78歳の男性。下腹部痛と血尿とを主訴に来院した。1か月前から血尿が出現し、昨日からは下腹部痛も伴っている。4年前から夜間頻尿と排尿までに時間がかかることに対して、自宅近くの診療所で治療を受けている。身長165cm、体重64kg。体温36.8℃。脈拍80/分、整。血圧132/84mmHg。呼吸数16/分。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。直腸指診で小鶏卵大、弾性硬の前立腺を触知し、圧痛を認めない。尿所見:蛋白2+、糖(−)、潜血3+、沈渣に赤血球多数/1視野、白血球多数/1視野。腹部エックス線写真(A)と腹部CT(B)とを別に示す。尿培養を提出して抗菌薬の投与を開始した。
次に行う治療として最も適切なのはどれか。